スガカオルの日々の記録

解離性障害の日常ブログ

境界性パーソナリティ障害の怒りと対処法について

2024年8月25日

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境界性パーソナリティー障害の特徴の一つに強い怒りがある。

昨今は境界性パーソナリティー障害は複雑性PTSDとの見解もある。
複雑性PTSDにも、制御できない感情の特徴がある。

わたしはどちらも同じことだと思っている。

今回は境界性パーソナリティー障害という枠組みの中から、怒りについて考察し、その対処法についても考えてみたいと思う。

 

境界性パーソナリティー障害の怒り


境界性パーソナリティー障害の怒りのエネルギーは凄まじい。
怒りの沸点が低いのかと思ってもみたが、特徴があるように思う。

それは以下の通りだ。

k\境界性パーソナリティ障害の怒りの特徴

  • 自分の許せないことに腹を立てる。
  • 怒りは一気にピークを迎える。

自分の許せないことに腹を立てるとは、自分の中の許容範囲とマイルールが関わっている。
自分の“ものさし”から見て、許せないことに強い怒りを覚えるのだ。

自分では許せないことでも他人から見たらそうでもないこともある。
しかし、自分のルールの中において正しいか正しくないか、正義か悪かの両極端の中で、怒りを覚える。

つまり、根底には白黒思考、全か無かの二分化思考によって、物事をジャッジし、許せない自分のマイルールから外れた事柄に対して怒りを持つ。

その怒りは一気にピークに達する。
怒りはコントロールを失い、怒りが表出する。

問題は一気にピークを迎えた怒りの表出によって対人関係の問題が起きることだ。
それを避けるためにも対処していかなければならない。

うまく怒りを伝えられるには、スキルがいる。
怒りに任せて伝えるのではなく、冷静になって相手を傷つけることなく怒りを伝えなければならない。

たとえば、自分に厳しい境界性パーソナリティ障害のわたしは、他人にも同じような厳しさを求めてしまう。
適当な考えで物事を判断して、やることをやらない人に対して、許せない気持ちになる。

他人は他人で考え方が違うというのには理解しているが、同じ環境で物事を進めていくときに適当な考えを見せる人に対しては許せなくなる。

ただし、本人には直接言わないようにしている。
角が立つからだ。

その代わりに、目上のまとめ役や支援者などに「あれは許せないと思った」と相談するようにしている。

もし、その場で怒りをぶちまければ、相手を傷つけることにもなり、その場も凍り付くだろう。
怒りが湧きおこっても、どうにかこらえて、その場は流している。
物事を円滑に進めるためだ。

その代わりに、その気持ちはスルーしないで支援者などの安全な人に共有してもらい、怒りを発散している。

境界性パーソナリティ障害の怒りの対処法


わたしがよく使う怒りの対処法は以下の通りだ。

境界性パーソナリティ障害の怒りの対処法3つ

  • 複式呼吸法(マインドフルネス)
  • 外在化
  • セルフコンパッション

ひとつひとつ見ていこう。

複式呼吸法

これは怒りを感じたときにやることだ。
怒りがわっと噴き出たときに、腹式呼吸をする。

なんならマインドフルネスをやっているときさえある。

呼吸をゆっくりにして、副交感神経優位にすると怒りと言う交感神経が下がってくる。
呼吸に集中し、その時に沸き起こってくる感情を眺める。

その怒りの感情が過ぎ去っていくのを腹式呼吸で待っている状態だ

腹式呼吸は吸うときにお腹を膨らませて、吐くときにゆっくりを息を吐きながらお腹にたまった空気を出すように息を吐く。
慣れないうちは寝っ転がって仰向けになって、練習してみると良いだろう。

コツは怒りを感じたらすぐに腹式呼吸を意識すること。

怒りに任せてしまう前に腹式呼吸を始めるのが効果的だ。

外在化

外在化とは、感情や思っていることを言葉にして外に出すことをいう。
話すこともそうだが、ここでおすすめしたいのは紙に書くということだ。

紙に感情や思ったことを書く。
それに対してどう思っているのかを改めて書いてみると、最初に思ったこととは違う考えが浮かぶことに気が付く。

認知行動療法のようなものだ。
出来事を書いてその時思ったことを書き、改めて考え方を見直してみると、たいしたことではないことやここに怒りを感じたなどと発見がある。

これが良いところは一人ですぐに行える点だ。
紙とペンさえあれば始められる。

静かな環境でやることをおすすめする。
出来事を冷静に思い出すことやそのときの感情を思い出すのに騒がしいところでは落ち着かない。

わたしは書いてみると、冷静に俯瞰して物事を考えられるので、よくノートに書きなぐっている。
このときに、冷静で理性的な自分を出せるようになると良いだろう。

セルフコンパッション

セルフコンパッションは以下の本に詳しく書かれている。

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わたしは入院中の暇な時間に読んでいた。
スガカオル

良い本なのでおすすめしたい。

セルフコンパッションとは、簡潔に言えば、自分を慈しみ、優しい言葉を投げかけることだ。

たとえば、怒りを感じているときの自分に、「ああ言われたら怒ってしまうよね」というふうに自分を労わり、慈しみの言葉を投げかけてあげる。

投げかけてみると、怒りと言う感情が自分の中で溶けていくように自己受容できるのだ。
怒りを感じている自分も大切な自分である。
怒りを持っている自分なんて!と思うこともなく、そう思ってしまうのは仕方ないよね、それも自分の一部なんだと考えられ、怒りの感情に巻かれることがなくなる。

わたしは自分の感情を大事にするようになった、
それも含めて大切な自分なんだと思うようになり、自分に対して慈しみの言葉を投げかけるたびに自分は大切にしていい存在なんだと思うようになる。

セルフコンパッションを実践するのは難しい。
しかし、効果的な対策なので、ぜひ本を読んで、セルフコンパッションを身に着けることをオススメする。

境界性パーソナリティ障害の怒りと対処法まとめ


今回は怒りと対処法について考察してきた。

怒りはものすごいエネルギーをつかうし、厄介者の扱いを受ける。
しかし、適切に対処していけば、トラブルメーカーになることもない。

境界性パーソナリティ障害の怒りと対処法まとめ

  • マイルールに従い自分の中に許せないことがあると怒りになる。
  • 怒りは一気にピークに達するが、冷静になって怒りを就てるスキルを身に着ける。
  • 腹式呼吸によって怒りを穏やかなものに変える。
  • 外在化によって怒りを冷静に俯瞰的に見つめる。
  • セルフコンパッションによって、怒りを自己受容していく。

以上のような怒りに対する理解をし、対処法を身に着けていく必要がある。

訓練すれば怒りは安全に伝えられることが出来る。
相手にとって思いやりを持って怒りを伝え、自分にとっても困りごとを解決する手助けにもなるため、安全に怒りを出すことが必要だ。

伝えることに関してはまだ別の記事でご紹介したいと思う。

ではでは、またね。
スガカオル
  • B!

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